棘下筋の電気鍼治療|肩関節障害に

肩甲下筋
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今回は『棘下筋の電気鍼治療』について書いていきたいと思います。

電気鍼治療は別名パルス鍼とも言われる鍼治療の一種になります。

痛みを抑えたり、筋肉を収縮させることによって動きをよくしたりする鍼療法です。

棘下筋は肩関節障害では非常に重要な筋肉です。電気鍼でしっかり刺激を加えれれば効果の高い筋肉の一つですよ。

棘下筋のトリガーポイント鍼治療と併用するのも非常に効果的です。

棘下筋のトリガーポイントの記事はこちらになります。

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目次

棘下筋の起始停止

まずおさらいに棘下筋の基礎解剖をおさらいしましょう。

なんにしても解剖学は非常に重要です。

起始
肩甲骨の棘下窩・棘下筋膜の内面
停止 上腕骨の大結節上部の後小面
神経支配  ‎肩甲上神経(C5・C6)
作用 肩関節の外旋、内転
栄養血管 肩甲上動脈

棘下筋は肩関節の運動軸を上下でまたぐため、機能解剖学的に上方の線維群と下方の線維群に分類するといわれています。

棘上筋の停止部と棘下筋の上方線維群は互いの線維群で連携していますので上方の支持を強化しています。

この辺の解剖学は鍼灸の学校では習わないですよね!?

しっかり学習しましょう。

肩甲下筋

棘上筋の電気鍼の時にもご紹介しましたが、肩のローテーターカフの主な働きは上腕骨の骨頭を肩甲骨の関節窩に対して求心位に保つ役割をしています。

ですのでローテーターカフは肩関節の安定性に重要といわれています。

電気鍼の設定

鎮痛のメカニズムはとても複雑です。

こちらの本では簡潔に説明されていますのでおススメです。

電気鍼をする場合さまざまな設定をしていくのですが、おおよそな目安として

低周波領域の電気鍼

急性期・・・・100Hzで筋収縮を起こさないように通電する

慢性期・・・・2Hzで筋収縮を起こすぐらいで通電する。βエンドルフィンに作用

筋ポンプを起こし循環をよくする・・・5Hz程度で通電する

MCR(マイクロカレント)での通電

急性期・・・200~400Hzで200~400μAで通電

慢性期・・・0.3Hz~3Hzで30μA程度の損傷電流ぐらいで通電

が私が行っている電気鍼の設定になります。

パルス幅になるとSD曲線を基本で設定をしていきます。

棘下筋の場合、委縮しているケースも多い為低周波領域の5Hzで通電することが多いです。

夜間痛があったり筋の収縮により痛みが誘発される場合マイクロカレントで通電します。

棘下筋の電気鍼のやり方

それでは刺入ポイントから説明していきます。

棘下筋の刺入ポイント

モーターポイント=神経が筋腹に侵入する部位および体表からの電気刺激で最も筋収縮が起こりやすい部位
棘下筋の場合肩甲切痕より肩甲上神経が肩甲骨上に侵入して、肩甲棘の下をくぐり棘下筋に分布します。
黄色く丸を付けているところが肩甲上神経です。
バレーの選手などはこの肩甲棘をくぐるところで圧迫を受け棘下筋の委縮がある場合があります。
肩の痛みがある場合は棘下筋の委縮の有無も確認するといいと思います。
鍼を刺す部分は緑の丸の部分あたりになります。
経穴でいうと天宗あたりも良く使うところになります。

筋収縮をさせる場合、大結節を触ると筋の収縮が触知することができます。

しっかり触診をして鍼が刺せるようにしましょう。

棘下筋は棘上筋などの他のローテーターカフの筋肉に比べ浅層にある筋肉なので刺鍼はしやすいと思います。

よくインナーマッスルと一括りにされますが表層からも触れる筋肉です。

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まとめ

今回は棘下筋の電気鍼について書いていきました。

棘下筋は肩関節障害、五十肩などでは非常に重要な筋肉です。

臨床での頻度もかなり多い筋肉なのでしっかり触診できるようにしましょう。

しっかり臨床に落とし込めるようにしていきましょう。

最後までご覧くださりありがとうございました。

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