眼窩内刺鍼と後頭下筋群刺鍼、眼精疲労に

上眼窩切痕
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眼精疲労

現代人にとって眼精疲労は大きな問題と思います。PCやスマホなどの画面を見ない日などはないと思います。

 

当ブログもPCかスマホ(タブレット)で見ている事だと思います(笑)

だからどうしても多いのは『眼精疲労』だと思います。

眼精疲労には鍼灸は効果的だと思います。

私の普段行っている鍼灸手技をご紹介していきますね。

 

主に狙っているのは、「眼窩内刺鍼」と「後頭下筋群」に刺鍼しています。

目次

後頭下筋群の鍼

後頭下筋群は頸部の奥の方にあるいわゆる【インナーマッスル】の筋肉です。

これらの筋肉がなぜ眼精疲労に効くかというと、

眼球運動やまぶたを動かす時などに後頭下筋群が一緒になって動くことがわかっています。

試しに後頭下筋群あたりに指をおいて目をつむり、眼球を左右に動かしてみてください。

指に筋肉が動いている感覚が触知できると思います。

 

後頭下筋群の目の働きに対しての作用は

  • ピントを合わせる時に緊張をする
  • 眼球の動きに合わせ緊張する
  • まぶたに力を入れる時に緊張する

などがあります。つまり目を酷使をするときにこの後頭下筋群が疲労するということになります。

後頭下筋群と眼球運動の協調性がとれている状態が望ましいのは簡単にご理解いただけると思います。

 

では後頭下筋群の位置を確認していきましょう。

 

後頭下筋群

①小後頭直筋

起始 環椎後弓の結節
停止 後頭骨の下項線の内側部分および大後頭孔との間の面
作用 頸部と脊椎の伸展

②大後頭直筋

起始 軸椎の棘突起
停止 後頭骨の下項線の外側部
作用 頸部と脊椎の伸展、頭部の同側回旋

③上頭斜筋

起始 環椎の横突起の上面
停止 上項線と下項線との間の後頭骨
作用 頸部と脊椎の伸展と側屈、頭部の同側回旋

④下頭斜筋

起始 軸椎の棘突起の先端
停止 環椎横突起の下方側面部
作用 頸部と脊椎の伸展と側屈、頭部の同側回旋

これらの筋肉に刺すポイントはしっかり停止部を確認するということです。起始部と停止部を確認してもらうとわかるのですが、なかなか触診のしにくい所もあると思います。

 

比較的停止部の方が体表からは触知しやすいので、そこをランドマークにして鍼を打っていく方がいいと思います。

 

そこから骨についている筋肉を削いでいくイメージで鍼を打っていくと響き(得気)もえらると思います。

眼精疲労の方はこれらの後頭下筋群がガチガチに凝り固まっていることが多いです。丁寧に刺鍼することで効果が多い所だといえます。

眼窩内刺鍼について

眼窩内といっても眼球に鍼を刺すわけではありません。

外眼筋を狙っていくやり方もあるのですが手技としては非常に難解になりますので、今回ご紹介するのは、上眼窩切痕刺鍼です。

 

上眼窩切痕の位置を確認してみましょう。

上眼窩切痕

上眼窩切痕は眼窩縁の内側部に2個の切痕または孔を認めるうちの外側になります。眼窩縁の上部を指でさすっていって穴のようなものが触知できるのですがその外側になります。

眼窩上動脈および眼窩上神経外側枝が上眼窩切痕から出てきています。

眼窩上動脈は眼動脈の枝です。眼動脈は内頚動脈の枝なので脳内を通ります。ですのでなかなかこの部分に刺激を加えることができませんが、眼窩上動脈を刺激して軸索反射を起こすことにより眼動脈の血流の増加を促せると考えられます。

 

この部位にしっかり刺激を加えれると、眼精疲労の症状が改善することは非常に多いですよ。

 

再現性も高い気がします。

しかし、やはり眼球との位置関係などの解剖学的知識と鍼の刺鍼方向の技術などが必要な部分になりますので普段からの研鑽が必要な部分になります。

 

眼精疲労の施術動画

横向きで同方向で刺すこともありますし、仰向けうつ伏せで行うこともあります。

よければ参考にされてみてください。

まとめ

眼精疲労は現代においてはまさに国民病の1つだと思います。その中の解決方法の中で鍼灸は有効なものだと私は思っています。

ですのでしっかりとした技術があれば眼精疲労の方を救うことができます。その数が増えることにより鍼灸受療率も上がってくると思います。

 

頑張って鍼灸を盛り上げていきましょう。

上眼窩切痕

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