こんにちは!
当ブログの管理人の陣内由彦です。
鍼通電の時って周波数どうしていますか?
結構質問を頂いたりもしますが答えるのも難しいときがあるんですよね。
その理由も書いていきますがなんとなく使っている先生にはイメージをもってもらえる記事にはしたいなって思います!
詳しくは色んな文献やセミナーを受けていただけたらって思います(汗)
文章だけでは伝えると多分迷子になっちゃいますのでまずはこの記事でイメージを掴んでくださいね!
物理療法を勉強したいならまずこれを見てくださいね!
同内容でYouTubeで動画を作ってますので良ければこちらもどうぞご覧になってみてください。
まずは物理療法の絶対的なこと
まずいちばん大切なことをお伝えします。
なんか元も子もない話ですが設定や物理エネルギーの選択に絶対はありません。
ただし間違ってはいけないのは『絶対だめ』なことは存在します。
それは禁忌事項ですね。
各器械には必ず禁忌が記載されていますのでそこの確認は必ずするようにしましょう♪
今回の記事ではそこは書かないですが絶対忘れないようにしてください。
さて話が脱線しましたが元に戻すと絶対はないということはどういうことでしょうか?
一言で言うと普遍的な答えが見つからないという意味なんですがこれが一番難しいんですよねw
基礎研究でいろんな報告が出ている(これはむちゃくちゃありがたい)のですが少しずつ 違ったり、分野によっては全く反対なこともあります。
ですがおおよそこっちのほうがいいよねってことはわかってきています。
ですのでここをちゃんと理解しておくことが大事だと思います。
それではまず周波数から理解しましょう♪
鍼通電の周波数とは
まず周波数って聞いて苦手と思った人!
まず図を見てください!イメージでいいんです。
周波数とは一秒間に振幅する回数です。音や電気によく使われる単位で記載はHz(ヘルツ)と表記されます。
上のスライドを見てもらったらわかるように1秒間に上(+)と下(-)に一回ずつ行き来して1Hzという数え方になります。
これが2Hzになると1秒間に上下に2回交互に動きます。Hz数が多くなると上下に交互に動く回数が増えると理解してくださいね。
これが人体に電気を流すと1秒間でピクっとする回数が1回なら1Hzということですね。
ピクッとする回数がきれいに数えられるのが単収縮で緩むのが見えなくなるのが強縮といわれます。
ちなみに鍼通電は安全基準により最大ヘルツ数は100ヘルツに決められています。
これは鍼に対して総電荷量という事を考え安全面で決まっています。
周波数でできること
周波数がざっくり1秒間で一回の振幅ってことがイメージができたと思います。
では周波数を上げるとどのようなことが起きるかを理解することが大事ですね!
その前に皆さん鍼通電で電気を流す時って周波数って変えてますか?
SNSとかでみると大体、低頻度(低ヘルツ数)で流していることが多い気がします。
専門学校でも実習でするとき低頻度が多いと思います。
周波数を変えずいつも同じ人は症状によって周波数を変えるだけで結構効果が変わりますし、症状によっては周波数を低頻度でいつもどおり流すと悪化してしまうことがあります。
まずはここを理解しましょう♪
周波数によっては悪化することも
電気を流して悪化するって考えたことがありますでしょうか?
これ知らないと結構あるんですよ。
まずここから覚えてくださいね!
一番多いのは損傷直後の通電です。
損傷直後や損傷初期のイメージとして見てください。
怪我をしている部分に低頻度(低ヘルツ)で電気を流すと、怪我を助長する事が考えれます。上のイメージ図をみてわかるように怪我している部分を伸ばしたり縮めたりすると痛くなるのは簡単にわかりますよね?
では損傷直後はどうするのがいいでしょうか?
おわかりですよね?
筋収縮を出さない出力で流すのが望ましいですよね?
その場合高頻度(100ヘルツ程度)のほうが疼痛抑制系をかけやすいといわれています。
じゃあ実際は鍼通電の周波数をどう設定する?
周波数は狙い方によっては大きく分けて2つあります。
まずは痛みの感じる神経線維を考えての設定方法です。
一次痛 | 二次痛 | |
神経 | Aδ線維 | C線維 |
周波数 | 高頻度 100Hz以上 | 低頻度 1~15Hz程度 |
内因性オピオイドを考えれば
受容体 | μ受容体 | δ受容体 | κ受容体 |
周波数 | 2Hz | 2Hz/15Hz | 100Hz |
内因性オピオイド | βエンドルフィン | エンケファリン | ダイノフルフィン |
というような考え方がベースになります。
もう少し知りたいなって方は伊藤先生の本が読みやすいので是非参考にしてみてください。
細かくお話すればむちゃくちゃあるんですがざっくりのイメージとしてはまずはここを頭に叩き込んでください。
変えたことのない先生はここだけをイメージをして臨床に望むだけで変化は変わると思います。
ここの変化を体感したらモードやパルス幅などの次のステップに行くとさらに電療が面白くなりますよ。
まとめ
今回は鍼通電のヘルツ数のイメージをご紹介していきました。
実際に鍼通電ってただ電気を流しても効果が出ちゃうときもあります・・・
でもそこからもう一歩踏み込んで勉強していただくと効果は段違いに変わります。
今回の記事はその一歩になればと思っております。
最後まで御覧いただきありがとうございました。