筋緊張性頭痛の電気鍼|電気鍼の設定方法とともに

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こんにちは!鍼灸スキルアップ塾の陣内です。

今回は『筋緊張性頭痛の電気鍼』についてまとめていきたいと思います。

筋緊張性頭痛は頭痛の中でも多いとされています。

特にPCやスマホが欠かせない現代においては今後ますます増えることが予想をされるものです。

鍼灸臨床において肩こりなどの主訴とともに多いのが頭痛です。

しかし、頭痛を甘くみると恐ろしい疾患が隠れていることがあります。

施術の技術云々の前にレッドフラッグは確認しておきましょう。

目次

頭痛のレッドフラッグ

もちろんの事ですが私たち鍼灸師、柔整師を含む医師以外のセラピストが診断は出来ません。

しかし、レッドフラグなどの症状を知っておくことは重要な事だといえます。

なぜかというと、私たちの領分かどうかを判断することが重要になるからです。頭痛のレッドフラグの症状を呈する疾患は命が危険にさらされるものや障害を残すものなどが含まれます。

これらが疑われる場合、専門機関に搬送をしなければいけません。

必ず知っておくようにしましょう。

頭痛は一次性頭痛二次性頭痛に分けられ、一次性頭痛は基礎疾患がなく慢性的な経過をたどることの多い頭痛で二次性頭痛は器質的な問題がある頭痛になります。

器質的な問題がある頭痛の代表はくも膜下出血などがあります。明らかな鍼灸の適応外になります

異常をを感じる場合は必ず専門機関に搬送をしましょう。

二次性頭痛の特徴(レッドフラッグ)は次のようなものがあります。

1) 突然発症の頭痛

2) 今までに経験したことがない人生最悪の頭痛

3) いつもと様子の異なる頭痛

4) 頻度と程度が増していく頭痛

5) 50歳以降に初発の頭痛

6) 神経脱落症状(言語障害や手足の麻痺など)や視力障害を有する頭痛

7) 癌や免疫不全の病態を有する患者の頭痛

8) 精神症状を伴う患者の頭痛

9) 発熱,項部硬直,髄膜刺激症状を有する頭痛

10) Valsalva手技(息こらえなど)で増悪,体位で変化する頭痛

これらは必ず問診の時などに頭に入れておくようにしましょう。

実際私は一度だけですが、頭痛で来院された方が脳に出血をしていたことがありました。

搬送をして患者さんも後遺症が残る事もなかったのでよかったのですが,

、もし何かあれば非常に不幸なことが起こりえる事案でした・・・

筋緊張性頭痛(緊張型頭痛)

私たち鍼灸師が臨床で対象になる事が多いのは筋緊張性頭痛(緊張型頭痛)といわれるものになると思います。

先ほどご紹介した一次性の頭痛になります。

起こる原因として考えれているのは、身体的ストレスと精神的ストレスがいくつも重なることによって起こると考えられています。

身体的ストレスとは、たとえば長時間のパソコン操作やスマホ操作などの前かがみの長時間の姿勢や目を酷使する作業などで起こるストレスです。

精神的ストレスは、仕事、家庭問題、学校、人間関係など多岐にわたるものになります。

これらが交感神経を優位にし、筋緊張を強くし痛みの原因になっているといわれています。

鍼を刺入するポイント

刺入のポイントの後頭部付近は、大後頭神経と小後頭神経を狙って鍼をしていきます。

青く丸を囲ったあたりになります。

このあたりで筋緊張が強くなっていることが多く、頭痛の原因になっていることもあります。

まずここを狙っていきます。しっかり当たると後頭部から頭痛を自覚しているところに痛みが響きます。

もう一点は耳介側頭神経を狙っていきます。

耳介側頭神経は三叉神経の枝で側頭部の痛覚を支配する神経です。

耳介の前を走行するところを刺鍼するのがおススメになります。

刺鍼法

まず動画をご覧になってください。

実際の動画を観ていただいた方がわかりやすいと思いますので、時間のある方は是非動画をご覧になってください。

後頭部に鍼を打つ場合は、目安は脊柱に近いほうは経穴でいうと天柱や上天柱を目安で鍼をしていきます。一度骨をこするように鍼をして刺鍼方向を中心に向かって打つと響きが変わることが多いです。

外側は風池を目安で鍼をしていきます。

同じように刺鍼方向を変えると響き方が変わるので、疼痛が再現できる響き方が再現できるのが最も効果が高いです。

側頭部に鍼をする場合は、耳の穴の前方を一つ、次回の上端から先方に行ったところが一つが耳介側頭神経の刺鍼ポイントの一つになります。

押圧して頭痛の出るポイントに響く感じが再現できるかがポイントになります。

電気鍼の設定

まずこちらの表をご覧になってください。

一次痛 二次痛
神経 Aδ線維 C線維
周波数 高頻度

100Hz以上

低頻度

1~30Hz程度

パルス幅 100μsec以下 100μsec以上
出力 我慢ができるくらい 筋収縮が起こるぐらい

筋緊張性の頭痛は一次痛のことは少なく、二次痛のようなC線維の特徴な不明瞭な痛みが多く周波数が低頻度な方が効果が有効なことが多いです。

また低頻度の方がリラックス効果も高い為、低頻度がおススメです。

受容器もまた考えるといいと思います。

受容体 μ受容体 δ受容体 κ受容体
周波数 2Hz 2Hz/15Hz 100Hz
内因性オピオイド βエンドルフィン エンケファリン ダイノフルフィン

これらのことを総合して私は2Hz程度で通電することが多いです。

まとめ

今回は頭痛の鍼灸治療についてまとめてみました。

頭痛は鍼灸治療において臨床でよくみる疾患です。しかし、レッドフラッグを呈する症状の頭痛は非常に危険で簡単に考えると危険な症状です。

今回ご紹介している施術方法よりむしろレッドフラッグを重要にしてほしいです。

是非臨床にお役立ててください。

最後までご覧くださりありがとうございました。

ブログの更新よりyoutubeの更新の方が早いので良ければチャンネル登録もよろしくお願いします。

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