膝窩筋のトリガーポイント鍼治療|膝の痛みに

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今回の記事は『膝窩筋のトリガーポイント鍼治療』についてまとめていきたいと思います。

膝窩筋は教科書的には膝関節の屈曲、下腿の内旋に作用する筋肉ですがスクリューホームムーブメントに関係する筋肉です。

膝の動きの臨床に非常に重要な筋肉です。

膝の痛みがある人には膝窩筋のトリガーポイントが形成されている事が多く、臨床的に重要です。

またトリガーポイントが形成されている場合機能不全になっていることも多い為、同時に診ていきましょう。

今回の内容は

  • 膝窩筋の基礎解剖
  • 膝窩筋の関連痛領域
  • 膝窩筋のトリガーポイント好発部位
  • 膝窩筋のトリガーポイントの触診、刺鍼法

です。

是非最後までご覧になってください。

目次

膝窩筋の起始停止

起始 大腿骨外側上顆の外側面
停止 ヒラメ筋線より上の脛骨後面上部
神経支配 脛骨神経(L4~S1)
作用 膝関節の屈曲、下腿の内旋
栄養血管 膝窩動脈

膝窩筋は一部が外側半月板(LM)に付着しています。これは屈曲の時に外側半月板を誘導し半月板のインピンジメント(挟み込み)を予防しています。

この動きはスクリューホームムーブメントにも大きくかかわっています。

膝窩筋とスクリューホームムーブメント

スクリューホームムーブメントとは別名終末強制回旋運動ともいわれ膝関節を伸展するときに起こる不随意の外旋運動です。

膝関節は完全伸展での外旋位で最大の安定性が出ます。

靭帯の緊張も次のようになります。

運動 外側側副靭帯(LCL) 内側側副靭帯(MCL) 前十字靭帯(ACL) 後十字靭帯(PCL)
伸展 + + +
屈曲 +
外転 + +
内転 + +
外旋 + + +
内旋 + + +

+:靭帯の緊張が運動の制限になる

△:一部の線維が緊張する

このスクリューホームムーブメントにより膝の安定性が得られます。

膝窩筋はこの最大に安定された膝関節のロックを外し、屈曲をしやすい状態にします。

膝関節の屈曲は膝窩筋がまずロックを外し外側の半月板を挟み込みを防止しながらハムストリングの力により屈曲を行っていると考えられます。

膝関節の屈曲は膝窩筋がスタビリティーをあげていることがわかると思います。

膝窩筋のトリガーポイントの関連痛領域

膝窩筋のトリガーポイントの関連痛領域は膝の裏の痛みです。

膝を屈曲した時や階段を昇る時などの膝の痛みの多くに膝窩筋のトリガーポイントが関与していることが多いです。

膝窩筋のトリガーポイントの好発部位

膝窩筋のトリガーポイントの好発部位はまず多いのが停止部付近です。

ヒラメ筋線より上の脛骨後面上部あたりになります。ヒラメ筋線の境目あたりをじっくり触診をするとトリガーポイントが見つかることが多いです。

またそこより起始部に近くなると細い索状の硬結が見つかることもあります。

大きさとすれば起始部に近い方が細く小さいことが多いです。

膝窩筋のトリガーポイントの刺鍼法

トリガーポイントを触診するにはまず膝窩筋の触診が大事なります。

膝窩筋に限らず、触診は臨床のレベルを上げるために必要です。

まとめ

今回は膝窩筋のトリガーポイントについて書いていきました。

膝窩筋は膝関節の臨床にはとても大事な筋肉です。

しっかり刺鍼出来るようになると臨床力があがりますよ。

臨床に落とし込んでくださいね!

最後までありがとうございました。

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