頸部の多裂筋のトリガーポイント鍼治療|首こり、寝違いのポイント

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今回の記事は『頸部の多裂筋のトリガーポイント鍼治療』についてまとめていきます。

多裂筋は首の筋肉の中でも深層にある筋肉です。

深層にある筋肉なので症状の原因になっている場合しっかり処置をしないと症状が改善しないケースもあります。表層の筋肉だけでは取りきれない可能性もあります。

今回の内容は

  • 多裂筋の基礎解剖
  • 多裂筋の関連痛領域
  • 多裂筋のトリガーポイント好発部位
  • 多裂筋のトリガーポイントの触診、刺鍼法

です。

是非最後までご覧になってください。

目次

多裂筋の基礎解剖、起始停止

起始 仙骨後面、上戸腸骨棘、全腰椎乳様突起、副突起. 胸椎横突起、頚椎4~7関節突起
停止 2~4椎骨上の棘突起に付着
作用 脊椎の回旋、側屈、伸展

頭頸部の安定には、多裂筋や回旋筋、頸長筋、頭長筋、棘間筋のような筋の長さが短い筋肉たちが働き安定をさせます。

これを更にその短い筋肉たちの上にある斜角筋、胸鎖乳突筋、肩甲挙筋、頭・頚板状筋、僧帽筋などの長く厚い筋が補強する形でその安定性を高めています。

多裂筋の作用の1つとして頸椎の伸展がありますが、最近よく話題に出るストレートネックになると多裂筋が上手く働いていない事が多いです。

多裂筋のトリガーポイントの関連痛領域

多裂筋の関連痛領域をご紹介していきます。

まず次の図を見ていきましょう。

多裂筋のトリガーポイントの関連痛は上の図のようになっています。

大きく分けて

  • 後頚部の痛み
  • 上背部の脊柱沿いの痛み
  • 肩甲骨の内側縁下部辺りに広がる痛み

になります。

先ほども書きましたが、ストレートネックで出てきやすい症状ですよね!

多裂筋のトリガーポイント好発部位

次は多裂筋のトリガーポイントの好発部位をご紹介していきます。

トリガーポイントが形成されやすい所は

C5~C6辺りの脊柱の際にトリガーポイントが形成されやすいです。

そこから上部胸椎あたりまでできやすいです。

丁寧に探ってもらえればと思います。

多裂筋上にある経穴

華陀夾脊穴(かだきょうせきけつ)・・・第1胸椎から第5腰椎までで、それぞれの棘突起の下、両側に5分

私は頸椎まで含めて華陀夾脊穴をとっています。

多裂筋のトリガーポイントの刺鍼法、触診

実際の多裂筋のトリガーポイントの刺鍼の動画はこちらになります。

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実際の動画を見ていただいた方がわかりやすいと思いますので是非ご覧になってください。

まず刺鍼の前に触診です。

頸部の多裂筋の触診

頸部の多裂筋は棘突起をランドマークにして触っていきましょう。

多裂筋は回旋筋についで深層にある筋肉なので少し指を深めに触り、関連痛領域に痛みが波及するか確認します。

頸部の多裂筋のトリガーポイントの刺鍼

まずイメージをするために次の図を見てください。

棘突起の際から鍼を刺し横突起の方向に滑らすような手技をしていきます。

この感覚が出来るといろいろなところで応用ができますよ。

直刺から斜めにしていく時にトリガーポイントに当たる事が多いです。うまくあてるようには多少の練習が必要です。

使っている鍼は寸3の鍼ですが半分以上刺している事が多いです。

まとめ

今回は『多裂筋のトリガーポイント鍼治療』についてまとめました。

ポイントをまとめると

  • 多裂筋は深層にある
  • 関連痛領域は、後頚部、脊柱の際、肩甲骨の内側下部
  • 好発部位はC5~C6
  • 刺鍼にコツがいる
です。
あすからの臨床に少しでもお役にたてれば幸いです。
最後までありがとうございました。

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