ハムストリングの運動鍼、肉離れの後などに可動域をあげる

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今回は運動鍼のやり方の第4弾『ハムストリングの運動鍼』です。

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今までもご紹介してきたように運動鍼は再現性が高く、即時効果も高いので非常に有効な手技の1つだと思います。

是非普段の臨床に落とし込んでいただけたらと思います

目次

ハムストリングの肉離れの運動鍼

ハムストリングの肉離れはスポーツをよく診られている先生などはよく診るスポーツ障害だと思います。

ハムストリングの肉離れで私が一番難しいと思っているのが『競技復帰のタイミング』です。

早ければ再発のリスクが高くなりますし、遅ければ大事な勝負所を逃すかもしれません。

復帰を焦らなければいけない時期ではなければ、なるべく慎重を期したいものです。

しかし、学生スポーツなど期間が決まっている時期などはなるべく早く復帰を望まれるので判断が必要になります。

私が復帰の判断でまず大まかに確認するのが

  • 左右差がない柔軟性
  • 全可動域での左右の筋力差
  • H/Qの筋力の比率
  • 筋持久力
  • 敏捷性

です。

もちろん学生スポーツならば監督、コーチなどと連絡を取りながら段階的に復帰してもらいます。

この中で受傷の最初の方から取り組んでいきたいのが、ハムストリングの柔軟性です。

この柔軟性を出していくのに効果的なのが運動鍼です。

置鍼だけではなかなか柔軟性ってでませんよね!?そんな時に運動鍼を行うと即時性が高く、結果が出るのでアスリートのモチベーションが上がります。

怪我をした後どうしてもモチベーションが下がりやすいときに目に見えた効果を出すことでモチベーションが上がります。騙すわけではなく復帰に対して前向きになってもらうために私はとても大切なことだと思っています。

ハムストリングの運動鍼のやり方

実際に行っている動画はこちらになります。

静止画でも解説していきますね。

まずSLRのようにハムストリングをストレッチをしていきます。

この時にポイントは痛い所まで上げないということです

少し張るなっていうところでどこに張りがあるかを確認します。

ちなみに上の写真のように膝関節伸展位で股関節屈曲していくのと膝関節屈曲位、股関節屈曲位から膝関節を伸展させていくのでは張る部位、張る感覚が違うときがあります。

両方で柔軟性を獲得するようにしてください。

このような感じですね。

運動時は様々な動かし方をするので、決まった形で柔軟性を求めるのではなくていろいろな形で柔軟性を出すようにしてください。

一番張る位置や痛みが出るポイントを確認したら、肩にふくらはぎを乗せるようにポジションをとります。

この状態で患部を消毒して鍼を打っていきます。

この肩に乗った状態で鍼を打っていきます。少し慣れないと打ちづらいかもしれませんが慣れると不便なく出来るようになりますよ。

ここでのポイントはしっかり響くのを確認してください。

響いたら鍼を引き抜きます。

イメージで言うと筋肉まで刺し、その後表皮付近まで鍼を引き抜きます。

表皮付近だと筋運動を起こしても組織損傷を起こすことは、ほぼないと思いますのでリスクは少ないと思います。

上の図でイメージをしてくださいね。

表皮まで引き抜いている状態でハムストリングを伸張させていきます。

この時、最初より可動域が広くなっているかを確認します。

ハムストリングを伸ばしていき少し張るところでもう一度、鍼を刺入させていきます。

切皮はしている状態なので、片手で鍼を操作をしていきます。

この時も鍼を響かせましょう。

響いたら再度鍼を引き抜き、伸張させたハムストリングを戻していきます。

この操作を何度か繰り返したり、ハムストリングを伸張した時に張りを感じるところが変われば鍼の位置を変えていきます。

この操作を何回かするだけで、ハムストリングの伸張性が大きく変わりますよ。

まとめ

ハムストリングの肉離れにおいて柔軟性の獲得は復帰の第一歩と考えています。

その中で運動鍼は再現性、即時性も高くリスクも少ない手法だと思っています。

是非普段の臨床にお役にたてればと思っております。

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