腰の回旋をだしたい時の運動鍼|腰痛や動きのキレに鍼治療

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今回は運動鍼についての第10弾『腰の回旋をだしたい時の運動鍼』です。

運動鍼シリーズも10回目になります。

今までの運動鍼シリーズのご紹介は一番下に載せますので宜しくお願いします。

どちらかというと運動鍼ビギナー記事なっています。

今回の腰の回旋をだしたい時の運動鍼は腰以外のところに鍼を打って腰の回旋をだしていきます。

経穴を狙ってするのではなく鍼をしていき、再現性もあるやり方ですので是非最後までご覧になってください。

アスリートをよくみる先生にはお役にたてる内容だと思います。

目次

腰椎の動き

腰椎の動きで回旋が少ないことはご存知でしょうか?

まず腰椎の関節面から確認していきましょう。

上の赤く丸で囲んでいるところが腰椎の椎間関節です。

椎間関節が矢状面に近いのがわかるでしょうか?

矢状面に近いということは回旋より前後屈に向いているということがわかります。

次の図を見てください。

筋骨格のキネシオロジーより

回旋の多くが上部の胸椎で行われているのがわかると思います。

腰椎自体の回旋は貢献度が低いことがわかりますよね!?

それなのに身体の回旋をだそうとするとき腰椎のアプローチを多くしてませんか!?

ですので体幹の回旋運動を促す時は腰椎以外のアプローチの方が有効だと考えられます。

回旋に重要なのは股関節の内旋!?

引退はされましたが、日本球界、メジャーリーグで様々な記録、偉業を達成されたイチロー選手のバッターボックスの立ち位置を思い出してください。

https://valor0code.com/ichiro-suzuki-6-4596/2

このような立ちかたですよね。

右の股関節が内旋しているのがわかると思います。

股関節が内旋していることで鋭いスイングが出来るとイチロー選手がインタビューで答えていたのを覚えています。

バッターボックスに入る前のルーティーンの屈伸も股関節の内旋をさせながら屈伸していたと思います。入念に股関節を動かしていましたよね?

イチロー選手は股関節の内旋を大事にしていたのがわかると思います。

それでは次の写真を見てみてください。

身体を回旋させようとした時、必ず股関節の内旋が起こります。

試しにしてもらいたいのが回旋するときに股関節を内旋させない様に手で止めてください。

身体が捻れないのがわかると思います。

写真の場合身体を左に回旋させる時に左の股関節の内旋が起こります。

回旋が出来ないときの多くがこの回旋の動きが悪くなっていることが多いです。

回旋の運動鍼で狙うポイント

私が今回ご紹介している腰の回旋の運動鍼で狙うポイントは上の図のあたりになります。

主に狙うのは小殿筋です。小殿筋は中殿筋よりさらに深い所にある筋肉です。

小殿筋は立位では前部線維が内旋に作用しますが、股関節屈曲位では全体に内旋運動に作用します。

ですので少し深いですが小殿筋を狙った運動鍼を行います。

股関節の外旋筋である深層外旋6筋が内旋の制限因子などになっている場合もありますので順番としては制限因子が取れた後に小殿筋にアプローチをした方が効果は高いです。

運動鍼のやり方

まず実際に行っている動画をご紹介します。

動画を見ていただいた方がわかりやすいと思いますので是非ご覧になってください。

静止画でもご紹介していきます。

使用する鍼は2寸の3番鍼を使っています。

まず大転子を確認して大転子の前方を把握します。

そこから腸骨稜に向かって筋肉が放射線状に広がりますので触診をしましょう。(実際はそこまでいきません。起始停止を確認してくださいね。)

大転子の前方に鍼を打っていきます。

股関節が屈曲位なので位置が前方は上側になります。

雀啄をして股関節に響くようにしましょう。

鍼を浅い所まで一旦抜きます。

全部抜かないようにしてください。

この状態で身体を捻ってもらいましょう。

鍼が抜けない様に持っておきましょう。

今度は捻った状態で鍼を刺していきます。

この位置でも雀啄をして響かせるようにします。

もう一度引き抜き身体を捻ってもらいます。

この動作を何度か繰り返します。

可動域が広がっていることが確認できますよ。

まとめ

腰の回旋は野球のバッティング、ピッチングはもちろんの事、ラケットスポーツ、サッカーのキック動作などほとんどのスポーツで重要な動きになります。

運動鍼ならリスクも少なくできますよ!

是非臨床に落とし込んでくださいね!

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