こんにちは!
当ブログの管理人の陣内由彦です。
今回は私が普段行っている施術の一例をご紹介していきたいと思います。
ブログは基本備忘録的に書いていくこともありますので症例もできたら数多く書いていきたいと思います。
今回は頭痛に関してですが頭痛で絶対忘れてはいけないものがレッドフラッグです。
頭痛に関してのレッドフラッグは以前に書いた頭重感の症例の記事で書いていますので良ければそちらの記事を参照していただけたらと思います。
今回で症例の記事は11例目になります。
下にリストを記載しておりますので気になるのがあれば読んでいただけたら幸いです。
こうみると結構書いているようですが丸一年かかっているみたいです・・・
もう少しペースを上げたいと思いますが気長に待っていただけたらと思います。
最近見ているよーって声をかけてくれる方もおられますが各種SNSでメンションつけて感想書いていただけたら幸いです。
前置きが長くなりましたが内容に入っていきたいと思います。
出産後頭痛に悩む方への鍼灸治療
今回は出産後頭痛に悩む方です。
こういう症状で悩まれる方は実際無茶苦茶多いと思います。
出産直後は授乳や赤ちゃんの夜泣きなどがあるため睡眠時間は少なくなり、時間に追われることが多くなります。
そのような生活の中で頭痛を始めとする不定愁訴が出ることは非常に多いです。
さらに授乳中は気軽に頭痛薬は飲めない・飲みたくないという方も多くどうしていいかわからない方お悩みもお聞きします。
当院の場合電話などでご相談頂いた際はまずは鍼灸で対応ができるかどうかのため頭痛外来のある専門医をご紹介しています。
このようにまず専門医に診ていただく事によってレッドフラッグに関係する疾患などを除外することができますし、不安も減ることだと思います。
鍼灸は薬剤を使用する施術ではないので安心して受けれると思います。
2021年の頭痛診療ガイドラインでは鍼治療を推奨するという項目が記載されています。
詳しくはこちらのPDFをお読みください。
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エビテンスB(弱い推奨)ですが臨床の肌感としては良好なケースが多いです。
鍼灸臨床は頭痛において貢献できることは多いのではないかと私は思っています。
実際の症状
今回の女性は30代女性で半年前に出産を終えている方でした。
出産前は頭痛があることもあるが現在のように頭痛が多発することはあまりなかったとのことでした。
専門医に診ていただき「緊張型頭痛」ということでした。
症状はこめかみから後頭部にかけて痛みがあり、痛みがあると後頭部を少し叩くような仕草をされていました。目の奥にも重い症状があるとのことでした。
施術に来られる際もご家族にお子様を預けて来ていることもあり時間を気にされていました。
さらに多くの場合寝不足である事も多いです。
(本当に産後のお母さんは大変だと思います・・・)
産後で頭痛がある場合は「血虚」、「気虚血虚」などのケースも多く散見されます。
実際の刺鍼
それでは実際の刺鍼をご紹介していきます。
まず後頭部には後頭下筋群を狙って刺鍼をしていきます。
この時刺鍼のポイントは鍼の操作は愛護的に行う事はもちろんですが大事な事は声掛けだと思っています。
鍼の操作によって鍼が響くときに前もって声掛けをしておくことが大事です。
この二点で通電を行います。
硬結に到達した時に硬結を貫通するというよりも刺鍼速度をゆっくりし硬結部を押し当てるような操作をする時に鍼の響きが生まれる事が多いのでその前にお声掛けします。
このようにすることで鍼に対する不要な不安感が少なくなると思っています。
下関、頭維に刺鍼をします。
鍼通電をする場合1cm以上刺鍼するのが安全上大事になりますので水平刺で刺鍼をします。
苦手な場合は浅い部分に神経などもあるので粘着パッドなどでの通電でも効果はあると思います。
経過
今回は最初から定期的な通院ではなく時間が無い中で最大限の結果を出してほしいとのことでした。
ですので2回の施術で中断しております。実家から自宅の戻られためです。
ただ初回で終わるはずでしたが効果が良かったので何とか2回目の時間を作っていただき来院されました。
ご家族にお伺いすると近隣の鍼灸院に継続して通院されているとの事でした。
まとめ
今回は出産後から頭痛のある方への電気鍼で良好な結果を得られたという症例でした。
頭痛に関して鍼灸治療の論文がかなり集積され世間でも注目が上がっていると思います。
基礎研究などをされている先生方の努力のたまものだと思っております。市井の鍼灸師としてかなり嬉しく思い勉強させて頂いています。
また今後鍼灸治療が頭痛分野で困っている患者様に寄与出来ればいいなと思っております。
最後までお読みいただきありがとうございました。